漂う手紙

生活と思想。遺書とラブレター。時に真似事。

終末

 

この星の終わりが訪れて
地球を離れる時が来たならば

あなたはどうする?

私はどうする?

残る?

生き残る?

 

私はこの世界を愛している

地球を?

いいえ違うでしょう

地球から見た宙を

先人たちの発見を

その美しさを知っているでしょう

もしこの星が終わっても

宇宙にはさらに美しいものが溢れている

それならこの身を委ねるしかないでしょう

たとえどれだけ苦しくても

生きることを選ぶしかないのでしょう

でもね

私は想像する

戦争を知らない私は想像する

もしその時が訪れるならば

それは極度の極限状態

人が人として生きられるような状態ではない

ただひとつの生命体として

生き延びようとする

周りのいのちを押し退けてでも

生き延びようとする

生命本来の生き方となる

他を踏みつけて生きる姿を

人のそんな姿を私は見たことがない

もしかしたら美しいのかもしれない

それでも私は人として生まれた

人に生まれてしまった私には

きっと苦しみや悲しみを感じてしまう

心が痛くて痛くて

地球と共に滅びるよりも苦痛

死ぬより地獄を味わうことになる

きっとそれは必ずだ

それをわかっていてこの星を離れることができるだろうか

それほどの痛みに立ち向かえるだろうか

そんな精神力は残っているだろうか

わからない

わからないけれど

それでも私は

どんなことでも受け入れるよ

どんなことでも見て感じて考えて

私はさらに洗練される