漂う手紙

生活と思想。遺書とラブレター。時に真似事。

傾聴

 

やっとわかった

私にとって

話を聞くだけなのはとてもストレスなのね

話しを聞いて

相槌を打って

耳を傾ける

それはとても簡単

みんなたくさん話してくれる

私が聞いているから

 

でもみんな私の話は聞いてくれない

わかってるよ

私は上手に話せない

私が何か言ったところで

会話にはならない

みんな自分の話したいことしか話さないんだもの

一方通行

私の言葉は宙に浮く

そうしてあなたたちの言葉は私に入り込む

溜まっていく

私の言葉を押しのいて

他人の言葉が溜まっていく

そして私の感情はその言葉に引き込まれてまう

苦しい

抜け出せない

言葉が心に刺さって引き抜けない

それが私に向けた言葉じゃなくても

見ず知らずの人に向けた悪口だとしても

私の心は血を流す

 

誰か私の話しを聴いて

ただ聴くだけでいいの

何も言わなくていい

むしろ何も言わないで

意見が欲しいわけじゃない

答えもいらない

ただただ聴き流して

音楽のように

 

もし可能であるならば

他愛のない会話がしたい

なんでもいい

私の言葉に応じて返してくれたら

それだけで救われる

応えはなんだっていい

私を思って紡いだ言葉ならば

たとえそれが私の心を傷つけたとしても

私は受け入れるよ

その言葉に何度身を裂かれようと

それでもいい

だからちゃんと私の話しを聞いて

弁解くらいさせてよ

あなたの正しさだけでは私は測れない

わかってほしいとも思わない

でも押しつけないで

どうにも私は

あなたの言葉で身動きできなくなってしまうようだから

あなたが優しいのはわかっている

あなたはいい人

でもね

それだけじゃ苦しい

本当には寄り添えない

 

人間関係って難しいね