漂う手紙

生活と思想。遺書とラブレター。時に真似事。

 

 

あなたはいなくなった

私を恨んでいるでしょうか

そりゃそうよ

あんな仕打ち

みんなは知らない

私は自分のことばかりで

碌に構ってあげなかった

あんなに求めていたのに

あんなに訴えていたのに

無視してた

ちゃんと応えていてあげたら

なんて

いくら振り払ったってまた湧いてくる

ぐるぐるぐるぐると

私の胸を締め付ける

今更悔やんだって仕方がない

だってあなたはもういないもの

もっとしてあげられることはたくさんあったのにね

だめな私

本当はずっと嫌だった

あなたに優しくできない私が

あなたもそうだったんでしょ

こんな私が嫌いだったんでしょ

途中から気づいていたよ

あなたの信用を失っていることを

私のせい

全部私のせい

みんなは仕方ないよと言ってくれるけれど

でもね

許せないよね

許さなくていいよ

どうか恨んで

私も私が許せない

私があなたの命を奪ったんだ

私の人生があなたの命を奪った

確かに共に生きていた

ちゃんと愛していたよ

こんなに苦しいんだもの

でもやっぱりそれだけじゃどうにもならない

幸せだったかな

わからないや

それでも私は幸せだったよ

あなたと生きられて

本当にたくさんのものをもらったよ

それなのにね

嗚呼、もうやめようか

あなたは今の私を見ているの

あなたなしで生きている私を

あなたがいなくなったことに慣れてきた私を

慣れたくないよ本当は

それでもね

それじゃ生きていけないんだ

だってあなたは私の中にちゃんといるもの

ちゃんと感じるよ

だから生きていけるんだよ

こんなこと言ったってさ

伝わらないかもしれないけれど

あなたは解かれて漂う精神になった

そうして何か感じてくれるんじゃないかと

私の勝手な思想だけどさ

私はそう思っている

さよならという言葉は出てこない

だってちゃんといるもんね

これからもよろしくね

私の中のあなた