漂う手紙

生活と思想。遺書とラブレター。時に真似事。

奇跡なんてない

 

 

生きもので溢れたこの世界に

私とあなたは出会えた

きっとそれぞれの出会いなどただの生きものたちの無数の交差地点でしかないのだろう

ただその混沌で出会えたならば

やはりこれは奇跡と呼べるのだろうか

確かに誰かはそれを奇跡という

でもそれは少し違うと思う

私は私が選んだ道で選んだ生き方で

その通過地点であなたと出会った

そして今もあなたと生きている

それは私たちの選択と努力の為すべきもの

そうでしょう

だからこの世に奇跡なんてない

奇跡なんて簡単な言葉で片づけないで

私たちは勝ち取ったの

愛を

だからこれ以上邪魔しないで

これは私たちのもの

奪えやしないでしょう

せいぜいあなたたちも努力しなさい

蔑んだりなどしない

今はその過程の最中なのだから

私たちだってそう

この先もずっと悩みつづける

だから生きていられる

 

 

私は怠ってしまった

あの子と生きる為の努力を

だから失った

出会えたこと

共に生きたこと

それは嘘じゃない

確かに私が選んだ

だけど

疲れきった足で

別れ道にも気がつかず

あの子の死の道を選んでしまったのも私

だからこの先もその道を進むしかない

この気持ちはずっと忘れない

完結していいことじゃない

驕らないで悩みつづける

がんばるよ

時には息ができなくなることもあるけれど

ちゃんと歩いていくよ