漂う手紙

生活と思想。遺書とラブレター。時に真似事。

生み出す人

 

弛まぬ努力と洗練された精神より生み出されたもの

それは美しい

しかし人々が集い愛し数々の営みが行われるとそれはさらに昇華する

孤高とは違う

寄り添い世界と調和する

受け入れられる

どれほど素晴らしいものであったとしても

愛されなければ意味をなさない

人に導きを齎すものでなくては

気づかれることなく消え失せるものもあったろう

時代にそぐわず見出す人がいなかったから

悲しくも残酷な真実

時代を経て称賛されるものも山ほどある

だからこそやはり残さなくてはならない

今でなくてもいずれのために

そんなのはわからない

しかしそれが自身のためである

生きることとは

満足とは

後悔の念さえあるかもしれない

それでも後に栄光は注がれる

当人を置き去りにして

それは幸せと言えるのだろうか

わからない

当人は何も知ることなく眠る

壮大な墓に囲まれ知りもしない人々に手を合わされる

どんな気分だろうか

そんなの望んでいないのではないか

わからない

余計に孤独は浮かび上がる

それでも現代の人々はそれに満足して帰る

すごい人たちだ

本当のことなど何も知りはしないのに