嫌いなすべてを排除する
そして清く正しい世界を
そんなことを言う人がいる
彼らはきっと酷く傷つけられてきた
深く深く愛するものがあるから
それが傷つけられることに耐えられない
だから傷つけるものを排除する
己れが心地好く生きるために
少しはわかるよ
この世界は醜い
美しく尊いものは確かにあるが
多くは寄り添う気もなくただ水を差す
悲しいね
でもそれが事実だ
そんな世界無くなって仕舞えばいいと
あんな奴ら居なくなって仕舞えばいいと
私でさえ何度も思った
でも違うんだ
それらがあってこその世界だろう
対比などと綺麗事を言う気はないが
世界はそれを受け入れてしまっている
少しずつ変わってはいるのかもしれない
でも完全はないだろう
それを成す前に人類は滅亡するさ
そもそもすべてがそれほど成熟した世界など詰まらないだろう
残るは終末
欠けているからこそ美しいんじゃないか
だから私はこの世界で生きる
醜くも美しい世界で
私は見極める